中学生の頃、部活が辛いと言った時に、同級生にこんなことを言われたことを急に思い出しました。
当時は、「え~!私だって本当に辛いんですけど!!」と思ってちょっとムッとした気がします。
でも、この「本当に辛い人は辛いと言えないんだよ」って、今思うと、半分間違いで半分正解なんですよね。
半分間違いだと思った点
半分間違いというのは、「辛い」と打ち明けている相手に対して、言うべき言葉ではなかったということです。
子どもの頃に言われたことなので、その子が悪いと言いたいわけではないのですが、「辛い」と打ち明けるのには、とても勇気が要りますし、誰にでも打ち明けられるわけではないですよね。
当時の私も「この人なら…」と思って話したんだと思います。
そこに、「本当に辛い人は辛いと言えないんだよ」と言われてしまったら、私は本当に辛いんじゃなくて甘えてるって言いたいの!?とか、私より辛い人がいるから我慢しろってこと!?と、思ってしまっても仕方ないですよね。
「辛い」と打ち明けている相手に対しては、その辛さを肯定の気持ちで受け止めて労ってあげたいものです。
半分正解だと思った点
でも実は、「本当に辛い人は辛いと言えないんだよ」は、その同級生のサインだったという説もあるなぁと今になって思ったのです。
「あなたは打ち明けられる程度の悩みかも知れないけど、自分はもっと深刻な悩みを抱えている」と思っていたかも知れません。
実際に悩みを抱えていたり、深刻な状況にある人は「助けてほしい」とヘルプサインを出すことも難しいくらい、心も体も疲れ切っていることが少なくありません。
また、辛さに慣れてしまい、「これが当たり前だ」と思ってしまったり、「自分が悪いから強く当たられるんだ。もっと頑張らなきゃ。」と別方向にエネルギーを向かわせていることもあります。
あの時、同級生の「本当に辛い人は辛いと言えないんだよ」に対して、私が「え?それってあなたが何か辛いことを抱えているってこと?」と聞き返せたら、違う展開が待っていたかも知れませんね。
真相は過去のもの。今となってはわかりませんが、色んな可能性があることを見失わずにこれからもカウンセリングに努めていきたいなと思った思い出し事でした。